Vol.0281 NZ・生活編 〜西蘭家の半年〜

ニュージーランドに来て半年が過ぎました。メルマガ「西蘭家の100日」を書いてからでも2ヶ月が経過しました。本当に月日が経つのは早いものです。前回の結びに、「結果は半年過ぎたらご報告します♪」と書いたので、お約束通り(誰も覚えてないですよね^^?)、経過報告をしつつ、この半年を振り返ってみましょう。

【生活】 
海外を転々としてきたせいか、特に「ニュージーランドだから」という気負いもなく、すんなり新生活がスタートしました。「みことさん、この国のこと嫌いになってません?」と心配してくださる方もいますが(笑)、まったく心配御無用です。どの国でも文化でも良し悪しがあります。こことて例外ではありません。その上で、これまでの経験に照らし、「これは○○の国よりましだけど、それは◇◇以下。でも、あれは△△並みかな〜?」と相対的に見ることができるので、比較対象が日本しかない場合より許容範囲はぐんと広くなります。そのため、"こんなの日本じゃ考えられない"的な発想はまずありません。(むしろ日本がどうなっているのか良くわかってない^^?)

100日目では「自分たちのことにももうちょっと時間や気持ちを割けるよう、徐々に軌道修正」と記したものの、その後1ヶ月半の夏休みに入り、どっぷり子ども中心の生活でした。しかしながら、私は念願のビーズ行商を3ヶ所で決行し、夫もソフトボールとタッチラグビーの掛け持ちで週末は忙しい身です。ただし、バイク購入計画は家族の誰も興味がなく、立ち消えに。子どもは自転車を、私は行商セット一式をゲット♪


(←ピアスを選ぶフィリピン系のお客さん。あとで友だちを連れて戻ってきてくれました。ミッションベイの「オークランド・アニバーサリーデー・マーケット」にて)

【仕事】 生活が安定したら、世間一般では次に来るのはこれでしょう。サラリーマンだったら「○○株式会社 △△担当 凸凹○X」と名刺一枚に職種、肩書き、名前、連絡先が収まり、出勤すれば"勤務中"となり、月末(ここでは週末)には給料が指定口座に振り込まれ・・・と、物事がわかりやすく進みます。しかし、私たちはSOHOの身。どこかに出勤するわけではないので、傍目には"勤務中"なのかどうか判然としませんし、月末に自動振り込みがある訳でもありません。

2人とも勤め人しかしたことがなかったので、最初は不安定さを心細くも感じましたが、今では慣れました。同時に時間を切り売りしないことの柔軟性を実感できるようにもなりました。以前は面白そうな仕事の話をいただいても、思い切って転職するか、お断わりするかの二者択一でしたが、今ではあらゆる可能性を検討することができます。同様に興味のある企業や人にこちらからアプローチをかけることも可能です。ここでは電話一本で会ってくれる、気さくな人が意外と多いということもわかりました。

「本当にやってみたい、長く続けられることをやろう」というのが今の本音です。目先の短絡的な安定よりも、NZまでやってきた意義を自他ともに見出せることをやろうと、真剣に考えています。ただ金銭を稼ぐことを目的にするのであれば、間違いなく香港に留まった方が手っ取り早いはずです。一切の家事をお手伝いさんに任せ、夫婦でバリバリ働けば、不慣れな場所で起業するより何十倍も効率的です。今では2人の間でだいたいの方向性が固まってきたため、今後の具体化を目指します。もちろん、あらゆるチャンスのために、いつでもドアは開けておきます。

【子ども】 この2月から温は中学生(日本では5年生)、善は小学校4年生(同2年生)になりました。ほんの5ヶ月といえでも、一緒の学校に通えたのは新生活の始まりにおいて親子、兄弟ともに心強いことでした。すっかり現地の生活に溶け込んだこの時期になって、それぞれが新しい段階に進みました。学校でも近所でも友だちに恵まれ、温はスカウト、善は相変わらずのラグビーと、それぞれ三度の飯より好きなことがあり、心底キウイ・ライフを満喫しています。温はバス通学なのでバスに乗ることが日常化し、行動範囲が広がりそうです。善は3キロのジョギングで本格的な体力作り。

【今後】 「移住半年までに生活の基盤をさらに固め、磐石なものに」という目標はかなりを達成し、現在も進行中です。「ビーズアクセサリー作りを通じていろいろな子どもと接する」ことも、学校やスカウトで実現しました。今後の最大目標は、ずばり"現地社会に根を張る"ことです。子どもの学校やご近所を通じてそこそこのお付き合いはありますが、仕事やその他の活動を通じ、子どもを介さずとも私たち自身がよりしっかりとキウイの間に根を張っていけることを切に希望しています。 生活自体は回り始めても、これなしでは社会から距離を置いた"お客さん"に留まってしまう可能性があります。それは望むところではありませんし、移民国家であるこの国の姿勢にもそぐわないでしょう。来年の今頃はベタベタなキウイ・イングリッシュを話しながら、栓抜きなしで開くキウイ・ビールを片手に、ガーデン・パーティーをガンガンやっている私たちでありたいです(笑) さぁ、どうなるか? お楽しみに♪

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「マヨネーズ」 2月の声を聞くとウキウキしてきます。誕生日が近づいているからです。このトシになっても誕生日が待ち遠しい女性はあまりいないかもしれませんが、私は毎年楽しみにしています。なぜなら天から降ってくるのか地から湧いてくるのか、必ず贈り物があるからです。良いものの時も悪いものの時もあります。去年は飼い猫ピッピのガン発病という大変な贈り物でした。2月には必ずと言っていいほど何かが起こります。導かれている運命を強く感じる瞬間で、厳粛な気持ちになり、人智の及ばぬ大きな存在への畏敬の念を新たにします。さーて、今年は何が起きるか? 中国正月も今年は2月で、9日です。

西蘭みこと