「西蘭花通信」Vol.0462  生活編  〜理想の生活:睡眠編〜      2008年4月10日

先日お会いした人は、毎晩9時には寝てしまうそうです。自宅で開いたパーティーの途中でも、寝に行ってしまうというんですから本物です。
理由は「眠くて起きていられないから。」
そして、翌朝4時には起きるそうです。その時間になると自然に目が覚め、「起きてもすることがない」ものの、もう眠ることもできないので起床してしまうそうです。絵に描いたような早寝早起き。目覚まし時計の要らない生活――。まさに私の理想です。

今の私の生活は2時前就寝、7時前起床と、理想の生活とは程遠い暮らしぶりです。これがどうやったら5時間も早く床につき、3時間も早く目覚められるようになれるのか見当もつきませんが、コツコツ努力をして生活習慣を変えていくか、子どもたちが巣立っていくのを待って一気に変えるか、いずれかの方法しかなさそうです。後者であればかなり先の話で、そんなに待てないのであれば前者しかありません。

「9〜4時睡眠」への憧れは今に始まったことではありません。まだ香港で暮していた頃、共産党支配の中国から逃亡してきて、裸一貫で億万長者になった「最後の大人物」と言われていたジミー・ライ氏(ユニクロがビジネスモデルとしてかな〜〜〜りお手本にしていたと思われる、ちなみにロゴまでそっくりな
^^;カジュアル衣類製造販売「ジョルダーノ」創設者で、現在は日刊紙「りんご日報」を発刊するネクストメディアを経営)のインタビュー記事を読み、彼のストイックな暮らしぶりにえらくシビれたことがきっかけでした。

学のなかったライ氏は功遂げ名を成してからも読書に励み、古今東西の本を読破しては独力で教養を深めていったのです。忙しい彼の読書時間は朝4時から。そのためにも夜9時には寝ることを、自分に課していたんだそうです。そんな生活ですから、彼にとって意味のない接待などなし。それでもジョルダーノを中国の目の仇にされるほど大きく育て上げ、今ではメディア・コングロマリットを率いています。(追記:ライ氏の反中姿勢に中国は政府レベルで徹底抗戦し、中国に製造拠点を置くジョルダーノの経営に支障が出たため、彼は同社の全権益を手放し、もっと影響力がある新聞発刊に乗り出したのです)

自分を律することのできる強い精神力、信念をまっすぐに生きる生き方(彼の場合、中国から命さえ狙われかねない立場にいました)、凡人には到底行き着くことのできない境地ですが、その目指すところには学ぶところが多く、平々凡々な私はせめても自分を律することを身に付けたいと願っています。その象徴が私にとり、「9〜4時睡眠」なのです。

「それだったら四の五の言ってないで、とっととやればいいじゃない!」 と言われそうで、まさにその通りですよね。子どもも手のかかる年齢ではないし、彼らも9時には寝てしまうので一緒に寝てしまえばいいだけのこと。決して不可能ではないですよね?やるかやらないかは、完全に私次第です。

夜更かしの一番の原因は、「長年の習慣」です。私は昔から宵っ張りで、寝つきも寝覚めもいいので、とかく睡眠時間は削りがち。悪しき習慣です。二番目の理由は「仕事」です。翻訳にしろ執筆にしろ、調べて書くのが仕事なので辺りが寝静まった深夜の集中力は非常に効率がよく、捨てがたいものがあります。また締め切りの関係で、すべて仕上げてから寝る方が、翌朝起きて続きをやり、その直後に納品というよりも格段に気が楽なのです。

しかし、これも自助努力で仕事の時間帯を変えたり、日中の集中力を高めるよう努めたりすればナンとでもなる話。現に勤め人のときは家より遥かにザワザワしたオフィスで、ジャンジャン入ってくるメールや電話に対応しながら、周りの同僚と冗談の一つも交わしつつ、同じことをしていたわけですから、できないはずはないのですが・・・。

ここまでつらつら考えてくると、「9〜4時睡眠」をあえて「理想の生活」と呼んでしまうこと自体、自分を律するのとはほど遠いどころか、むしろ実現を先延ばしする口実をセメントで固めているかのようです。千里の道も一歩から。所詮はそんなに大げさな話でもないわけですから、せめて「11〜6時睡眠」を目指して、2時前就寝を30分ずつでも早めていくよう、習慣を変えていきましょう。えぇ、ぜひ今夜から。考えたら、「理想」などと悠長に先送りしていられる年齢じゃないですもんね><! アイタタ・・・  

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「マヨネーズ」
「睡眠編ってことは続きがある?」 う〜ん、あるかもしれないし、ないかもしれないし・・・シドロモドロ・・・ 不定期で「つづく」とさせていただきましょう。他にも「食べ物編」「リサイクル編」「美容編」「運動編」など、理想とするところは多々あるのですが・・・。

なぜ急にこんなことを言い始めたかというと、これを執筆した日は日中の用事の関係で、朝8時半から買い物に行ったのです。そんなに早く買い物へ行ったのは初めてで、帰ってきてもまだ10時前@@ 朝食抜きだったのでお腹は空いていましたが、なんという充実感。買ってきたものを収納し(いつもまとめ買いの家なのでこれもけっこう時間をくいます)、ブランチをとり、簡単に魚の下ごしらえをし、洗濯をしてもまだ昼前!素晴らしい!

「やっぱり朝が肝心よね〜。」
と、「早起きは三文の得」(起きた時間は一緒でしたが)をつくづく実感した日でした。

(夏時間が終わって、時計を1時間遅らせるので再び朝が明るくなりました。こんな感動も三文の得のひとつ!これで7時です→)

早寝は健康にもいいし、省エネにもなります。子どもが寝静まった後のまったりした大人だけの時間もいいものですが(実はそれぞれの仕事に没頭している日も多いのですが´ー`ゞ)、夫婦揃って在宅業の身、これも日中に切り替えるべく、前向きに善処していきたいと思いまーす。

まずは有言実行!

西蘭みこと

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