「西蘭花通信」Vol.0590  生活編 〜クーポン・ライフ〜                      2012年8月9日

「これってなんだろう?」
新聞を読んでいた夫が言いました。
「ネットで買っとくと半額になるみたいなんだけど、ホントにこんなに安くなるのかね?」
2年前の7月、当時の私たちは共同購入サイトという存在を知らず、「グルーポン」と言う名前ぐらいは聞いたことがあっても、それが具体的にどういうものなのか、わかっていませんでした。

新聞下段の帯広告は紙面の4分の1ほどを占める、かなり大きなものでした。それが私たちとNZ最大で最も早く始まった共同購入サイト「グラブワン」との出会いでした。その時は新聞社とグラブワンが同じ親会社の傘下にある姉妹会社ということも知らず、
「毎日大きい広告出してて、スゴいね。」
というところで、話は終わりました。

その後、夫がサイトに行き、共同購入サイトのコンセプトである、事前に共同でクーポン(こちらではバウチャーと呼ばれています)を購入しておくことで、後日飲食やサービスの提供を受けるときに、定価より安くなる(NZでは一般的に半額)ということを理解しました。こうなると、ものは試し。何が最初だったかは思い出せませんが、初のクーポンを購入し、今に続く私たちものクーポン・ライフがスタートしました。

しかし、当時は愛猫チャッチャの糖尿病と老衰がかなり重くなっていたため、旅行どころか1日出かけることもできるだけ控えていた時期で、家族でゆっくり外食という機会もほとんどありませんでした。夫婦で週1回、買い物に行ったついでにさっとランチをするのが精一杯で、良さそうなクーポンが出ても、「遠いな」「夕食だし」と見送ることがほとんどでした。

その年のクリスマスにチャッチャが永眠し、ポッカリ空いてしまった心の穴を埋めるように、旅行に出るようになりました。そのときに水先案内役を務めてくれたのが、すでに数社に増えていた共同購入サイトでした。NZに移住してからというもの2匹の猫の介護が優先で、家族揃って旅行をしたのは1度だけ。クルマで2、3時間で行けるような場所ですら、留守番役だった私は行ったことがありませんでした。

どんどん出てくるホテルやファームステイのクーポンを見ながら、土地勘や相場観を養い、宿泊施設のサイトもじっくり見て、ぽつぽつ購入するようになりました。
「半額だと思えば、少しぐらいがっかりなことがあっても、旅先で凹んでしまうこともないだろう。」
と気楽に構えていたものの、どこもなかなかいい場所で、一緒に行きたがらない子どもたちを置いて、去年は毎月のように夫婦でプチ旅行に出かけていました。

ランチだけでなく、カフェの朝食やコース料理の夕食にも行くようになり、知らない店を次々に開拓できました。たまーに「ハズレ」もありますが(笑)、だいたいは楽しく美味しい時間を過ごすことができます。クーポンがあると多少遠くても、「よし行こう!」という気になるから、人間って正直なものです
^^

ここで唐突に、今までクーポンを利用してよかったベスト5!
第5位  フェリー
第4位  プカ・パーク・リゾート(ホテル)
第3位  エスプレッソ・ワークショップ(カフェ)
第2位  ナンバー5(レストラン)
第1位  ブラク(レストラン)

5位のフェリーはワイヘキ島へ何度か行き、行ったことがなかったティリティリマタンギ島にも行きました。ズバリ半額なのでお値打ち感も大きいです。いずれもややオフシーズンのときで、混雑していないのも逆によかったです。4位の「プカ・パーク・リゾート」はパウアヌイのホテル。木立に囲まれたコテージでの滞在はとてもプライベートで落ち着きます。食事に迷う地方でも、ホテルなので助かります。

       (プカ・パークはメルキュール系でお食事も好みでした♪→)


3位の「エスプレッソ・ワークショップ」を知ったのも共同購入サイトでした。パーネルの裏通りという目に付きにくい場所にあり、クーポンがなかったら知ることもなかったでしょう。1杯たったの1ドルだったのに衝撃的な美味しさで、倒れそうになりました。HPでブリットマート店を知り何度か利用していたら、こちらも1ドルのクーポンが出て(スゴ〜い大判振る舞い!)、夫婦で小躍りでした。今でも利用しています。

2位と1位は「行ってみたいな〜」と思っていただけのところを、クーポンに背中を押されたクチ。今のところ、お食事のベストは都会らしい夜景が好きで、夜は「ナンバー5」、庭園が美しく、昼は「ブラク」。クーポン用メニューでもいいので定期的に出てくれるといいなぁ。

こうして見ると飲食が多いですが、ワイウェラの温泉プールやプラネタリウムに行ったり(爆睡してしまいましたが)、買い物では暖炉の薪、コーヒー豆、コンタクトレンズ、ドーナツ、サービスでは車検、ゴルフ、フィットネスダンスのZUMBA(通ったのは夫です)というのもありました。子どもたちもサブウェイやケバブのクーポンを買って、外出のときのランチ代を節約したりしています。

まだまだ続くよ、クーポン・ライフ!

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「マヨネーズ」
グラブワン創立から丸2年。すでに業界では淘汰が始まっています。参入障壁が低い上、人口も少ないNZ。特に地方は契約先も限られるので浮沈も激しいよう。掲載も1回だけのところ、乱発気味のところ、上手く利用しているところと経営方針が見えて興味深いです。

西蘭みこと 

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