「西蘭花通信」Vol.0671  生活編 〜アラフィフの不思議なカラダ:腸で考える〜    2014年3月7日

更年期障害の記録になるはずが肝心の障害がなく、空振りになっている超ユルめ連載になぜ「つづき」があるのかというと(前回の話はコチラ)、日経電子版で目から鱗がボロボロ落ちるような「50歳からの食事 脳より賢い腸に従え」(リンク切れご容赦ください。閲覧できない場合は無料の会員登録をどうぞ)という記事を読んだからです。

まず、「50歳からの食事」で
「ん?」
となり、「腸に従え」で頭の中の電球がピカーン!健康ヲタのくせに不勉強な私には永久保存版の内容なので、備忘録代わりにここに記録しておきます。内容は免疫学者の藤田紘一郎東京医科歯科大学名誉教授、人間総合科学大学教授のお話で、4つの項目に分かれ、「本当は、腸は炭水化物を嫌がっている」のサブタイトルに即死なほどヤラれましたが、ものは順番なので最初からいきます。

【腸のオキテ(1)】 幸せを感じさせるのは脳ではなく、腸
まず腸は脳よりもずっと賢く、免疫を活性化して病原菌を排除し、腸内細菌は幸福感をもたらす「幸せ物質」セロトニンやドーパミンを合成して、脳に送り込んでいるんだそうです。簡単に言えば、若さを保ち、病気を予防し、幸福感をもたらしてくれのは腸!ということ。さらに現代人の腸内細菌は激減していて、主に野菜不足で40〜50代の男性では戦前の3分の1にまで減少しているんだそうです。

【腸のオキテ(2)】 本当は、腸は炭水化物を嫌がっている
そして、何よりも目に留まったこの項目!
「ここ4、5年の白米敬遠に続き、この1年はピザやお好み焼きにまで手が出なくなったのはなぜだろう?」
という疑問にここまでクリアな答えを初めて見つけました。大量の糖を生む炭水化物を腸が嫌がっているから、だというのです。これにはもう、のけぞりました。さらに、
「50歳を過ぎたら、炭水化物類は食べないほうがいい」
とまで断言してくれています。

記事によれば人間の身体を動かすエンジン役は2つあり、1つは炭水化物を主原料とし瞬発力を生む「解糖エンジン」。もう1つは酸素で持続力を生む「ミトコンドリアエンジン」。活動的な40代までは前者が主役で、50代からは後者が主役になるそうです。ところが炭水化物を取り続けていると、この主役交代が上手くいかず、取り込んだ酸素が恐るべき活性酸素に変って、さまざまな病気を引き起こす原因にもなるそうです。

さすが日経、2つのエンジンのイラストまで挿入されていて違いは一目瞭然。40代までの主役「解糖」は温度35度で活発化し、酸素や紫外線が不要で(つまり室内で働き詰めでも、代謝の悪化やストレスによる低体温でも作用するってことでしょう)、「精子、皮膚、骨髄などの細胞のエネルギーを作り、瞬発力を生む」とあります。
「私に精子は関係ねぇ!」
と、「ミトコンドリア」を見ると、これはもう女性専科じゃないですか!

50代からの主役「ミトコンドリア」は温度37度で活発化し、酸素と紫外線を必要とし、「心筋、脳神経、卵子などの細胞のエネルギーを作り、持久力を生む」んだそうです。50代でがんばる卵子が何の役に立つのかはいざ知らず、外に出て新鮮な空気(=酸素)を吸い、適度に紫外線を浴び、軽い運動で新陳代謝を上げ、筋肉を育てて体温を高めに保ち、炭水化物を控え、持久力を養う―――まさに、私が意識していることばかりでした。

44歳の誕生日から走り始め、49歳からウォーキングも始めた私の活動時間はとにかく朝です。「幸せ物質」セロトニンを活性化させるには、まず「朝の光」、そして「適度な有酸素運動」だそうで、朝のウォーキング、ランニング、ヨガは一石二鳥なんですよね〜(詳しくはコチラで。勉強になります)。運動や食生活の改善で体温37度の維持も目指しています。腸はこのセロトニンも合成していたんですね〜φ( ̄ー ̄ )メモメモ

40代後半から徐々にご飯を食べなくなり、今は週3回お茶碗にして半分か3分の1を口にする程度。朝のパンも食パン1枚のみで、炭水化物の摂取量はグンと減りました。決して炭水化物ダイエットをしている訳ではなく、単にほしくないので食べなくなっただけですが、知らないうちに「腸の声」を上手く拾えていた結果のようです。

【腸のオキテ(3)】 大きなウンコ、出てますか?
うーん、今までの日経にここまでリアルな表現があっただろうか(笑)  
「腸がよく働いている人ほど腸内細菌が多く、食物繊維が多いため便は大きくなる」
「歯磨きくらいの硬さがベスト」
なんだそうです。緑黄色野菜や果物の摂取量にはかーなーり自信アリ!なので、腸内細菌はけっこう育っているのではないかと思います。

(この色を目にするだけで「幸せ物質」がドッと出てきそうな、毎朝のグリーンスムージー→)

「分かっているけれども、食べてしまう」のは「脳がバカだから」とばっさり(アイタタ)脳は「性欲と食欲に忠実で快楽が大好き」、腸は「真面目に体を正常に保つ」んだそうです。
「まあ、私も疲れると『バカな脳を癒やしてやるか』と、チョコレートを1粒だけ食べますがね……」
というのも自分と一緒で、思わず笑ってしまいました。腸で考えると行動が同じになるようです。

(つづく)

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「マヨネーズ」

食にはかなりストイックな私。若い頃から甘いもの、味や油のきついものが苦手でした。ずっと脳よりも腸で考えていたようです。脳から腸への思考の切り替えは食べ物に手が出そうになったとき、
「本当に必要?」
と自問してみることです。簡単なことですが、このワンステップで驚くほど効果があるように思います。

西蘭みこと 

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