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Vol.0148 「生活編」 〜みことの主婦日記〜

遅まきながらこの年で新米専業主婦となり早1ヶ月。時すでに9月。華麗な転身を図るはずだったのに、ふたを開けたらまるで主婦版「ブリジット・ジョーンズの日記」状態!この展開には自分でもいささかがっかりで、夫の「キミには専業主婦はムリなんじゃない?」という一言も、非難めいたニュアンスがまったくなく、むしろ「選んだ職業を間違えただけだよね」という慰めさえ感じられ、かえって事の深刻さがしのばれます。しかし、現実は現実。これを真摯に受け止めることにし、自省の念もこめて、門外不出の「みことの主婦日記」を一挙公開!

8月○日(金):主婦業1日目から始まった洗濯物の落下・・。手を滑らせて夫のTシャツが真下の3階の洗濯物干し場に落ちてしまった。階下の家は引っ越し早々から「音がうるさい!」と文句を言われ、小学生の子供を超エリート校に通わせてマンション内の誰とも遊ばせず、お手伝いさんにも他の家のお手伝いさんと口を聞くことを禁止しているという、なかなか手強い相手。「どうかお手伝いさんが出て来てくれますように」と祈りながらベルを押すと、果たしてお手伝いさんが♪ しかし、香港人の奥サマもいて、「あの〜、洗濯物が・・・」とごにょごにょ言ってる私を奥の方からニコリともせずにジッと見ており、あぁ、コワっ!しかし、お手伝いさんは優しそうでホッ。洗濯物を回収してそそくさと撤退。

8月○日(土):実は昨夜、外出から戻ってみると、長男・温が洗って干しておいた運動靴が片方なくなっているのを発見!「少しでも日当たりよく・・」と、出がけに私が干す位置をずらしたため、風かネコか理由はともあれ下に落ちてしまったらしい。上から見ても暗くてわからず(涙)。でも、今朝見てみると、あった、あった〜☆ 1階の家のサンルーフの上にちょこんと・・。「あれなら長いもので引っかければ外からでも取れるかも♪」と、喜々として夫を起こしに行ったものの、気のない返事でベッドから出てくる気配なし。しかたなく自分でトライしてみることにし、いつものように階段で降りていくと、なっ、なんと、なくなってる!「そんなバカな!!」 この目で確かめてからせいぜい3分。たった2階分降りてくる間に忽然と消えている!!

「片付けられちゃったんだ!」と、慌ててガードハウスに駆けつけ、「あのぉ、運動靴の片方がなくなっちゃって・・」と管理人に説明すると、「これかい?」と指差されたのは、まさに温の靴!「やっぱり!ココだったのか〜♪」と手に取ろうとすると、「今朝来たら置いてあって、何かな?と思ってたんだ・・・」と管理人。そこでハタと気がついた。それは昨夜、「届け出があるかもしれないから、念のために」と夜のシフトの人に預けた片方。じゃあ、もう一方は?けっきょく、巡回中の他の管理人や掃除のおばさんを呼び出してくれ、一人一人に同じ事を最初から繰り返し説明し・・・と、一大事に・・・。しかし、見つからない。

キツネにつままれたようにトボトボ帰ると、自宅の玄関先にはまさに探していた片方が・・・。「えっ?ど〜したのコレ?ど〜してこれがココにあるのぉ?」と、テレビを見ていた子供たちにあわてて聞くと、「パパが持ってきたよ。」とこちらも見ないで素っ気なく言われました。パパぁ〜? 「そっちが行ってこいって言ったんじゃないか。」 「そ、そうだけど、あたしもあの後すぐに行ったの。何で気がつかなかったんだろう?ひょっとしてエレベーターで行った?」 「もちろん!」 「・・・・・(黙)」

8月○日(火):友人のお子さんを預かってクラブのプールへ。楽しいひと時の後、預かった女の子と一緒に更衣室へ。備え付けのタオルや水着を入れるビニール袋を二枚づつ取りシャワーに案内しと、あれこれ面倒を見つつ着替えを終え、外で待っていた息子たちと合流。帰宅するや、「水着出しなさ〜い。洗濯するわよ〜!」と言いながら、自分のも出そうとバッグをガサゴソやっていると、なぜか見たらない。「あれ〜?」と更に調べても入ってない。よくよく考えると、水着をビニールに入れはしたものの、そのビニールをバッグに入れた記憶がない!ガ〜〜ン!!あの子に気を配っているうちに自分のを忘れてしまったよう。翌日取りに行くと、更衣室にはハンガーにかけられた見慣れた青いビキニが・・・。「遺失物預り証」なるものにサインして帰る道すがら、「なんだか、ママのこと心配だな〜」と、6才の善に同情される始末。トホホ。

8月○日(金):久々に友人との楽しいランチのあと、スイミング・レッスンのある息子たちを連れて行くのに合わせ、再び別の友人のお子さんを誘ってプールへ。終わってから例の更衣室へ。前回の二の舞は踏むまいと、しっかりビニール袋を握ってシャワールームへ。タオルを巻いて出てきて、「さぁ、着替えよう!」とバッグをガサゴソ・・・。ところが今度は下着がナイ(泣)!そういえば、着替える時間を惜しんで下に水着を着てランチに行ったものの、替えの下着を入れるのを完全に忘れてたっ!ガーーーン!濡れた水着を着て帰るわけにもいかず、「もう7時だし、夜目にまぎれてノーパン(死語?)、ノーブラ(これも?)で帰ろう」と決心(寂)。ところが、真夏の香港、7時といえどもなんのなんの、けっこう明るい。家まで歩いて10分という距離ながら再びトホホホホ。

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「マヨネーズ」 これ以外にも、「さぁ、夕食!」という段になって、どうしても必要な塩が完全になくなっているのに気づき、夫に車でスーパーに走ってもらったり、再び洗濯物を落として、今度は2階の家に拾ってもらったり・・・と、小さなハプニングは絶えません。始めの頃、洗濯を終えると使ってないのに柔軟剤の匂いがして、「お手伝いさんは柔軟剤が好きだったから、いまだに洗濯機に匂いが残ってるのかな?」と呑気に思ってました。ところがある日、洗剤のボトルをしげしげと見ると、日本のメーカーのものながら中国語で「柔順剤」と大書きされたそれは、まさに柔軟剤!知らずに4日も洗ってました(汗)。

西蘭みこと