「西蘭花通信」Vol.0347 生活編 〜2000円暮らし〜            2005年9月26日

米 : 5キロ(560円)
パン : 2.5キロ(320円)
麺・パスタ : 2.5キロ(640円)
ジャガイモ : 5キロ(240円)
玉ねぎ : 2.5キロ(80円)
肉 : 3.5キロ(2000円)
魚 : 2キロ(1600円)
ミルク : 7リットル(1000円)
チーズ : 0.6キロ(480円)
玉子 : 30個(400円)      
オレンジ : 4キロ(500円)
りんご : 2キロ(160円)
バナナ : 2キロ(160円)
                    (さすがクルマ社会。玉子はこんなオープントレーが主流です↑)
段ボールいっぱいの野菜(1200円)
豆腐−2丁(160円)

計9500円 

これが、西蘭家が1週間で確実に消費する食品とその値段です。さらに調味料、季節の果物や野菜、缶詰・瓶詰、菓子類、乾物、ワイン・ビール、生クリーム、ケーキ材料、コーヒー・紅茶、パイ・ピザ生地、春巻きの皮やノリなどの加工品、ネコのエサを追加し、トイレットペーパー、シャンプー、洗剤、アルミホイルなどの日用品も足すと、1週間1万4000円、1日2000円となります。これが今の暮らし、「2000円暮らし」です。

昨年11月初旬にメルマガ「1500円暮らし」を配信してから、足かけ1年。
「約1年で1500円が2000円!」 
投資した株価だったら万々歳ですが、あくまでもこれは出費。33%の大幅支出増で家計はさぞや火の車!? パーセンテージで見るとスゴいですが、絶対金額が小さいのでなんとかやりくりしています(笑) 前回同様、この金額には1年で5割も値上がりしたガソリン代、公共料金、被服費など毎日の支出以外のものは含まれません。要はスーパーのレシートの合計を日割りにした金額で、約9割が食費です。

上乗せ分500円の内訳は、次男・善の食べる量が爆発的に増え完全に大人1人分となったための+200円、ネコのエサ代アップが+80円、果物の摂取が格段に増えて+150円、インフレ+70円というところです。ニュージーランド以外にお住まいの方には、キロ単位での食材の表示もさることながら、この安さは驚きでしょう。金額には12.5%の消費税が含まれており(NZはほとんど内税)、実際の商品価格はさらに安くなります。

安さの理由はいくつかあります。まず、これぞ酪農国の実力でしょう!(オホン) 書き出してみて、自分でもそれを実感し、嬉しくなりました。本当に1ドル(=80円ですが、切りのいい数字、コイン1個という手軽な感覚は日本の100円に相当)で、かなりの食品が買え、1日分の2000円は相当使いでがあります。

次に、西蘭家の場合、生鮮食料品を「チャイマ」と呼ばれる中華スーパーから魚屋まで、すべて中華系に頼っていることも安さの秘訣です。意外と知られていませんが、中華系の人たちは伝統的に生物(なまもの)を食べないのにもかかわらず非常に鮮度にうるさく、香港では「エビもトリも生きているものしか買わない」という人が大勢いました。(さすがに鳥インフルエンザ以降、生きたトリの管理は厳しくなりましたが)。今でこそスーパーや冷凍食品が生活の奥深く入ってきていますが、いずれも歴史の浅いもので、今でもたくさんの人が市場に繰り出します。彼らは鮮度と同時に、価格にもうるさい人たちです。

ですから、彼らと消費行動を一緒にしていると、普通のスーパーより、
@新鮮(特に肉と野菜は冷蔵庫でのもちが違います)
A安い(家族経営、宣伝費ゼロなど中小企業ならではの経費節減が価格に反映)
という恩恵に授かれる可能性があります。(もちろん、店によりけりですが)商品さえ本物であれば店の造りにはこだわらず、中国語がガンガン聞こえてくるとホッとする私には、いいことづくめです。さらに気に入っている点として、
B量り売りなので簡易包装でプラスチックトレーがない
ということもあります。

日本や香港では、野菜、肉、魚は(特に香港は「何でこんなものまで?」と言いたい一部の乾物にまで)トレーに載せられラップがかかり、ゴミを出す時の後ろめたさは気が滅入るほどでした。私の行っているチャイマはすべて量り売りですから、不要なトレーを家に持ち帰る必要がなく、それに一銭も払うことなく食品が買えることには非常に満足しています。それもあってか、毎週の家庭ゴミは市から支給されているゴミ箱の3分の1で済んでいます。(実際はネコのトイレの砂、刈った芝や雑草も入れちょうど満杯にしています)

それ以外に、まとめ買いも安さに貢献しています。米とジャガイモは10キロ袋(どちらも2週間でなくなりますTT)、玉ねぎも10キロ袋が1ヶ月できれいに空に。パンをキロ単位で言われもピンと来ないでしょうが(笑)、こちらでは食パン1斤に相当する1袋が600グラムで、日本の食パンで言えば2斤くらい入っています。サンドイッチ弁当の日も多く、うちでは2日で1袋超を消費している計算です。ミルクは2リットル入り、酢・油は3リットル入り、玉子は30個入り(こちらではこれが標準)を購入しています。

ゲーム感覚はいまだに続いており、1日2000円のキャップを楽しんでいます。例えば1回の買い物が1万円(=125ドル)とすると5日分の食材を確保したことになり、買い物した日を25日とすると、当日も含め29日までに必要なものが揃ったわけです。カレンダーの25日に店ごとのレシートの金額、その食材でもたせる期間の最終日(この場合29日)を書き入れて目安にします。次の買い物が30日だったら予定通りということです。途中、パン以外のものを買い足すことはまずありません。さて、これでいつまでもつか? すべては子どもの胃袋と、インフレ次第でしょう。

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「マヨネーズ」 
大学時代の友人で日記「さいらん日和」にも登場したウニオくんに、
「君が執拗なほど書き込んでた政治力学の人間模様ってさ、そんなに面白い?」
と聞かれています。生の私を知る人には「?」というところでしょう。

でもNZに限っては「イエス」♪

西蘭みこと